ネイティブが12歳までに覚えるパターン習得法の本が話題になってるみたい。知ってる?
なにそれ、気になる!
「ネイティブなら12歳までに覚える80パターンで英語が止まらない!」
キャッチーなタイトルです。本屋で見かけて気になっていました。Amazonで調べてみるとかなり売れているみたい。
中一の長女も興味を持ったので、早速購入してみることに。
この記事では、アラフォーの英語学習中の私が「ネイティブなら12歳までに覚える80パターンで英語が止まらない!」を読んでみた感想をレビューします。
・本が気になっている
・本を読めば英語が本当に止まらなくなるのか知りたい
・英会話力をUPする方法が知りたい
・堅苦しい学習は苦手
コンセプトはネイティブが覚える順にパターンを習得すること
日本語が苦労せずに話せるのに英語でこんなに苦労するなんて…
その気持ち、めっちゃわかる…!
ネイティブの子どもが習得していくフレーズにフォーカスしている本書。
子どもが言葉を覚える順にフレーズが紹介されています。
「今日○○したい」
「○○はどうだった?」
「○○させて」
言語習得は、こんな表現から始まると筆者は述べています。
英語圏で育つ子どもたちと同じように、表現のパターンを覚えることで、即戦力になる英語を身につけるというのがこの本のコンセプトです。
そして、選び抜かれた表現はなんと80個のみ。
80だったら、なんとか覚えられそう…!
気軽に「チャレンジしてみようかな」と思えるボリュームです。
6歳、8歳、10歳、12歳のネイティブ表現をマスターできる
「ネイティブなら12歳までに覚える80パターンで英語が止まらない!」は、4章構成。
6歳、8歳、12歳、ティーンとそれぞれの世代に分けて、習得する英語表現を紹介しています。
それぞれの内容を紹介します
1章:ネイティブなら6歳までに覚える~英語で困らなくなる基本の20型~
1章では、ネイティブが6歳までに覚える表現20フレーズが紹介されています。
・許可を取る
・感謝を伝える
・願望を伝える など
6歳までに覚える内容なので、「Where can I ~?(どこで~できますか?)」や「I’d like to~(~したいです)」といった基本表現が中心です。
英語に興味のある読者であれば、知っている表現が多く掲載されていると思います。
1章は、比較的サラっと読み進めていけるでしょう。
2章:ネイティブなら8歳までに覚える~会話がサクサク進む22型~
2章では、ネイティブが8歳までに覚える会話を勧める表現22パターンが紹介されています。
・確信を伝える
・同意を求める
・提案する など
「It can’t be~(~であるはずがない)」や、「How often do you~(どのくらいの頻度で~しますか?)」など、6歳と比べてやや高度な表現が紹介されています。
でも、使われている単語や文法はそれほど難易度が高くないので「なるほど~」と理解しながら読んでいけるでしょう。
3章:ネイティブなら12歳までに覚える~言えたら差が付く24型~
3章では、12歳までに覚える表現24パターンが紹介されています。
・断定を避ける
・気持ちを強調する
・意図を説明する など
「Whenever I~(私が~するたびに)」「I didn’t mean to~(~するつもりではなかったのです)」といった、身につけると周囲と差が付く表現が紹介されています。
聞いたことあるけど、自分では使ったことないパターンがたくさん
4章:ネイティブがティーンまでに覚える~大人らしさが伝わる14型~
最終章である4章では、ネイティブがティーンまでに覚える表現が14個紹介されています。
・残念な気持ちを表す
・仮定の話をする
・丁寧に断る など
「I’m afraid~(残念ながら~です)」「I’d love to, but~(ぜひ喜んで、でも~なのです)」といった、本音と建て前的な表現が紹介されています。
ティーンになると、相手への配慮や丁寧なコミュニケーションが増えていきますよね。
10代は、大人のような話し方をし始める時期です。
ビジネスの場面でも使える表現が出ています
本書が「英語が止まらない」状態になる理由
この本をマスターすると、なぜ「英語が止まらない」状態になるのか解説します。
1.ネイティブが覚える順だから身につきやすい
2.音声ダウンロードが可能
3.穴埋めトレーニングで定着度UP
「ネイティブが12歳までに覚える80パターンで英語が止まらない!」では、ネイティブの子どもが「自然に習得する順」に、パターンが紹介されています。
実際に英語を覚える順なので、自然に身につきやすいのでしょう。
実際に読み進めていくと、「知っている単語」「見たことのある表現」がたくさん紹介されていました。
英語は決して難しいものではなく、簡単な表現でもここまでコミュニケーションできるのか!と嬉しい驚きがありました。
音声ダウンロードが可能なので、パソコン・スマートフォン・タブレットに簡単に音声を入力して聞くことができます。
英語はコミュニケーションツールなので、音声教材があるのは嬉しいポイントです。
そして、読んだ知識を定着できるよう、復習が可能な形式になっています。
穴埋めトレーニングで定着度がさらにUPする
80の型をインプットしたあと、それをアウトプットできる問題は全400題。
それぞれの章ごとに問題が配置されているので、読んだ知識をすぐに確認できます。
解答が難しい場合には、左側にちょっとしたヒントが付いているので、ヒントを参考に問題を解くことも可能です。
問題数が豊富なので、バッチリ復習できますし、繰り返し取り組むことで知意識が定着しやすいと感じました。
実際に学習して感じたメリットとデメリット
「ネイティブなら12歳までに覚える80パターンで英語が止まらない!」を読んで感じたメリットとデメリットを正直にお伝えします。
メリット:ネイティブが使うニュアンスの違いを学べる
英語学習をしていると「これはどうなの?」と表現に迷ったり、うやむやなままやり過ごしていること、ありませんか?
たとえば…
「Can」と「May」の違い
「I’d like to~」 と「I want to~」の違い
「as long as」と「as far as」の違い
これらの違い、ハッキリわかりますか?
正直、自信ない…
各パターンで、表現によるニュアンスの違いが詳しく解説されている本書。
ネイティブはこうやって使い分けているんだ!と、よくわかりました。
なんとなく今まで見過ごしていたフレーズのニュアンスをしっかりと理解できると気持ちがいいですね。
すっきりした気分になりますね。
メリット:難しい単語が出てこないので読みやすい
解説もわかりやすく、読み物としても面白い本です。
筆者の塚本亮氏は、ケンブリッジ大学大学院の心理学部を修了しています。
心理学的な視点に加えて、長年、IELTSやTOEICの指導をしているので、日本人が英語でつまづき易いポイントを熟知しているのでしょう。
読みやすい文章なのに、英語の知識がスルスルと入ってきます。
さらに、80型を応用して「SNSで知り合った人との初対面での挨拶」「より丁寧に確認する方法」などの細かいシチュエーションへの対応方法も紹介されているので、知識の深堀りもバッチリです。
デメリット:音声データが使いにくい
購入後にダウンロードできる音声データ。
すこし操作性が悪いと感じてしまいます。
収録音声は、見出し例文と、穴埋め問題のみ。
他にも数多く紹介されている例文はカットされています。
音声は「英→日」のみです。
英語音声を聞いてシャドーイングをし、その後の日本語を英語に言い換えるという練習をするのに適していると思います。
個人的には、日本語を消す機能があると嬉しかったかなと思います。
デメリット:単語力はやっぱり必要
この本が勧めているのは、ネイティブが覚えている英語の型を習得すること。
型を覚えても、当てはめる単語を知らないと、せっかく覚えたパターンも使いこなせません。
ネイティブの話すパターンを覚えたら、ネイティブに近い語彙力も身につけたいところです。
英会話のはじめの一言が出てこない人や、自分の意見が言えない人の背中を押してくれる一冊ですが、これだけで英会話が完璧になるわけではなく、並行して語彙力を深めるための学習は必要になるでしょう。
まとめ:この本をマスターしたら、どうなる?
コレを全部覚えたらペラペラになれるかなぁ?
一通り取り組んでみましたが、答えは「No」だと思います。
そもそも、本書はペラペラになることを目的とした本ではなさそうです。
英語の「はじめの一言」が出やすくなる一冊と感じます
英語を一からやり直そうと思ったときに、何を始めたらいいのかわからないという方は多いはず。
オンライン英会話を始めようと思っていても…
「いざ始めるとどう話せばいいのかわからない」
「なんとか聞き取れるけれど、自分の意見は言えない」
という方は、少なくないのでは?
私も、そのうちのひとりです。
単語は知っているけれど、自分の言いたいことが100%表現できないという状況が続いています。
私だけでなく、「知っていても実際に使えない」という英語学習者は少なくないと思います。
表現力の低さが、英語への苦手意識を高めてしまう原因の一つと言えるかもしれません。
いつも「I think that ~」から始まる文章でしか自分の意見を言えなかった私にとっては、ぴったりの一冊でした。
「なるほど!」「これ、使ってみよう!」といった、明日から使える表現が詰まっています。
自分の言いたいことを瞬時に英作文にして話す力を身につけたいと思う方におすすめです。
この本の定価は1,200円。税込みで1,320円です。
正直、数か月オンライン英会話を受けても、ここまで表現の幅は広がらないと思います。
私も表現力を磨いていくために、この本を片手にオンライン英会話をがんばります。
私がオンライン英会話に挫折してしまった体験談はこちらの記事で紹介しています。よろしければお読みください。